発達障害が発覚した出来事

小学校高学年から不登校になり、中学は完全に不登校

ギリギリ高校を卒業できたものの、卒業後はフリーター。

家族からは怠け者だの、甘えてるだの、メンタルが弱すぎだの、

まぁいろいろ言われ続けること三十数年。

 

それでも自分なりに血のにじむような努力をし留学し、

中国語を取得し、通訳や翻訳の仕事も請け負ったりすることもあり、

帰国後に就職してからは5年目で管理職になり、

「私だってやればできるんだ!」と過去を克服したかと思っていたわけですが。

 

とある事件で、私は管理職を自ら辞めさせてもらうことになったわけです。

前の記事にほんの少しだけ書いてありますので、興味があればこちらもどうぞ。

 

hikarupika.hatenablog.com

 

管理職になり、とある問題が発生し、

自分には管理職は無理だと思った出来事。

それは、実は業務とは全く無関係の事でした。

仕事は順調でした。得意分野でどんどん成果をだし、

会社の経営に今後携わることができるポジションでした。

 

しかし。ある事件がありました。

それも2つ立て続けに起こりました。

普通の人からしたら笑っちゃう意味のわからない内容です。

 

それは...

○部下の結婚式参列

○会社関係者の葬儀

 

管理職で本社で重要ポジションを今後担う立場にあった私は、

当然部下の結婚式に呼ばれ、関係者の葬儀にも顔を出す必要がありました。

しかし私は、どうしてもこれが行けなかったのです。

行こうと思っても精神状態がパニックになり家から出られなくなり、

結局体調を崩し、謝罪しドタキャンするという情けない結果。

 

そんな様子を見て、異常に感じたパートナーが、

私の発達障害を疑い、精神科の受診を勧めてくれたのでした。

 

昔からそうでした。

友人の結婚式にも一度も行ったことがなく、

断ることができなかった親友の結婚式にはドタキャンしてしまい、

その後縁が切れてしまうという苦い経験もあります。

 

「え?意味がわからない」

普通はそう思うでしょう。

でも、発達障害自閉スペクトラム症)の私の昔からの問題で、

大勢の人が集まるかしこまった場所はパニックを起こすのです。

正装できちんと化粧することもできない。

運動会、学芸会、発表会、そういうものがとにかく苦手。

聴覚過敏で、音も苦手。

冠婚葬祭という行事は、苦手中の苦手。

 

そしてもう一つ。

会社関係者との会食。

社交辞令のコミュニケーションがどうしてもできないのです。

 

発達障害の診断を受ける際に、様々なテストをしましたが、

その中でも私が特にできなかったのは、

「空気を読む」ということと、

「ストーリーを想像する」ということでした。

 

そうか。だから小説が理解できないのだ。

そう納得したのでした。

私は理論的な本は読めますが、ストーリー展開がある小説は、

読んでいてもサッパリ意味がわからないのです。

そしてお笑いライブも、何が面白いのかサッパリ理解できず、

その音が雑音にしか聞こえず苦痛でテレビも見てられない。

 

この、冠婚葬祭に参加できないということは、

今後管理職としてやっていくには致命傷でした。

仕事は楽しかったし、やりがいも感じていたけれど、

会社のトップに、発達障害の診断書を見せ、全てを打ち明けました。

「それでも管理職を辞める必要はないのではないか」

そう引き留めていただいたのですが、

人間関係を円滑にし、社内外のコミュニケーションが大事な立場である管理職は、

やはりどう考えても自閉スペクトラム症の私にはできないと理解してもらいました。

給料激減。今後の出世ももうない。それでもいいと思いました。

 

私が39年間、発達障害がわからなかったのは、

まずは知的障害が伴っていなかったこと。

得意分野での能力が長けており、多少変人でも認めてもらえていたこと。

女性ということで最低限の身だしなみを気にすることができていたこと。

同じ自閉スペクトラム症でも、ある意味グレーゾーンだったこと。

その他いろいろな理由はありますが、

「ぴかちゃんはちょっと変わり者だけど、まぁこういう子だからね」

と、それで39年間過ぎてしまったからでした。

 

本当に自分でも「まさか」の出来事だったのです。

自分が発達障害だなんて、想像すらしたことありませんでした。

でも、今は発覚して本当によかったと思います。

 

あのまま管理職を続けていたら

年収は右肩上がり、転職6年目で700万とかもらうことになったら、

セミリタイア生活なんて考えられなかったと思います。

給料を手放すことが怖くて、地位を手放すことが惜しくて、

きっともっと大病するまで走り続けてしまったのではないでしょうか。

 

人生とは不思議なものです。

でも面白いです。

自分のダメなところ、情けないところを受け入れるって、

気持ちよくて、なんだか平和で安らかでいられます。

発達障害がダメと言ってるわけじゃないです。

ただ一般的に、みんなが普通に当たり前にできることを私はできない。

それも「これが私だ」と受け入れるのは心が安らかになるという意味です。

 

突発性難聴になり休職し始めたばかりではありますが、

正社員で職場復帰はもうなんだか考えられなくなりました。

パートで戻るか、休職中に他の道を模索するか。

今はそんな感じで心が揺れております。

 

それではまた。