パートナーの借金が発覚したときの衝撃

ご存じの通り私には同居しているパートナーがいます。

一緒に暮らし始めるとき、パートナーの過去の結婚生活で

元配偶者が原因の生活費や子育て等に関し、

借金がおよそ200万円あることが発覚したのですが、

実はそれは、なんと、同居を初めて2ヶ月後のことでした。

 

その時の衝撃というか、ショックは今でもよく覚えていますが、

「なぜ隠していたんだ。なぜこれからも隠そうとしていたのだ。」

この思いが一番強かったです。

 

発覚した理由は、パートナーの通帳がある日見つからず、

何気なく「あそこの引出に入れてあった通帳どうした?」という質問でした。

その瞬間のパートナーの顔色の変化を私は見逃しませんでした。

何かあるとすぐ察しました。

 

「何か言えないこと、隠してることでもあるの?」

できるだけ冷静に聞いた記憶があります。

「ごめんなさい。カードの分割払いの支払いが残ってて」

これが最初でした。

「いくらくらい残ってるの?」

「多分20万くらいだと思う」

 

私はこの「多分」という言葉に大いに引っかかりました。

借金といえば、住宅ローン以外絶対に考えられない私。

それも住宅ローン減税などの有利な制度をうまく利用できる場合のみです。

自分の資産の把握は当然、年間支出の把握も当然の私。

借金残高が「多分」なんて、どーいうこっちゃ!という驚きです。

一気にパートナーの言っていることが信頼できなくなり、

自分なりに限りなく冷静に、

「お願いします。全て正直に話してください」と言いました。

 

もちろん、全ての原因はパートナーの心の弱さが原因です。

でもパートナーをそこまで追い込んだのは元配偶者です。

元配偶者の贅沢ぶりや、相手を見下す態度やある意味モラハラ気質は、

本当にどうしようもなく、パートナーをかばうならば被害者です。

 

ただです。

問題はパートナーは金融知識が全くなく、

お金がないから分割払い、ボーナス払いを当たり前に利用しており、

聞けばまだ他にもクレジットカードがあり、リボ払いがあると。

パートナー感覚では残り10万程度のはずだから、

自分の力で返済できると思ったから、隠したかった。

ぴかにこれ以上迷惑をかけるわけにはいかないと思った。

それがパートナーの言い分でした。

 

私は言いました。

「とりあえず、分割払いも、リボ払いも借金です。

しかもリボ払いの金利は恐ろしく高く、私は1日も早く返済したい。

まずは残高をちゃんと把握しましょう。」

 

パートナーは全てのクレジットカード情報を私に渡してくれました。

そして驚愕の事実が発覚。

パートナーが何年も払い続け自分の予想で残高10万程度のリボ払い残高は

なんと70万円まで膨らんでおりました。

 

そして他のカードの分割払いや、ボーナス払いの残高が約70万。

 

「本当にこれだけですか?これが最後ですか?

私は借金に怒ってるんじゃない。隠されてる事に怒っています。

借金をせざる得なかった理由は理解できる。私はそのことは責めない。

でも、迷惑をかけるからと黙っているのは許せません。

あなたの人生が借金でボロボロになる。借金の恐ろしさを理解しなさい。

お願いです。本当にお願いです。全て吐き出してください。」

 

なぜだか私は号泣しながら土下座しお願いしていました。

 

それに対しパートナーも土下座をし、こう言いました。

 

「ごめんなさい。言えません。これ以上迷惑をかけられません。

今日限りでこの家を出ます。別れます。本当にごめんなさい。」

 

こんなこと言われたらみなさん、何を想像します?

私は一瞬1千万単位の恐ろしい借金残高を想像したさ。

でも、もし本当に500万とか1,000万とかの借金が仮にあって、

ひとり親で実家にもどこにも頼るところのないパートナーを、

このまま「隠し通すつもりなら別れます」って言ったらよ?

多分この人、死ぬな。生きていけないな。

そう直感で思ったんですよ。

覚悟しましたよ。私にはそれなりの資産がある。

仮にゼロになっても、この人の人生を救うことはできる。

当時まだ4歳だった息子の人生も救うことができる。

 

腹をくくって言いました。

「どんな借金でも覚悟します。お願いです。

私は絶対に別れません、そんなことをしたらあなたを見殺しにすることになる。

お願いです。借金の怖さをちゃんと知って欲しいし、これを機会に、

ちゃんとゼロから人生をやり直してみませんか?

私にその支えをさせてもらえませんか?

私はあなたに何を言われても、このまま見捨てることなんて絶対できない。」

 

そして出てきたのが。

消費者金融のカードでした。

「ここにおそらく60万前後の負債があります。

毎月1万以上返済してもう何年も経つけれど、全く減りません。

これは元配偶者に無理矢理作られた借金です。

自分が弱く、どうしても離婚したくて、慰謝料だと作らされました。

断ると自分の家族に訴えるとかいろいろ脅され、従うしかなかった。

どうしても別れたかった。もうそれしか方法がなかった。」

 

パートナーは泣き崩れていました。

「ごめんなさい。本当にごめんなさい。」

何度もそう言いながら、ボロボロに泣き崩れていました。

 

一瞬思いました。

もしこれが見事な演技で、私からお金を吸い取ることが目的だったら?

でも、私が知ってるパートナーは本当に優しく、心がキレイで、

しかも同居前私は自分に金融資産があることは一切言ってませんでした。

給料が手取りで20万ちょっと。2人でなんとかやっていけるね。

そう話していただけ。

だからきっと、私のお金が目的ではないはず。

信じたい。でも怖い。本当はなに?事実はどこ?

 

私もずいぶん葛藤しました。

でも泣き崩れ、この借金で何度も自殺を考え、毎日実は苦しんでいたと、

初めて打ち明けてくれるパートナーをみて、信じようと思ったんです。

 

「お願い、本当にもう嘘は嫌。ある借金は全て出して。」

 

結果約200万ありました。

その日のうちに返済できるものは返済し、とにかく1円の利息ももったいなく、

200万円を全て1ヶ月以内に返却しました。

 

そしてパートナーは自分の持ってる少しでもお金になる物を売却し、

ほんの数万円でしたが、私に返済してくれました。

 

「このご恩は一生忘れません。ぴかが新しい人生をくれた。

例えぴかに捨てられることがあっても、この感謝は絶対に忘れません。」

 

泣きながらお礼を言われた2年前。

 

そこから私の金融講座が始まりました。笑

カードの分割払い等が借金という意識もなかったようなので、

持っているクレジットカードは全て解約し、

リボ払いの利息の話、複利の話、いろいろ教えました。

「だから返済してもしても残高が減らないんだ」

という奴に対し、「アホか!もっと早く気付けや!」と一喝しながら、

過去を笑い話にできるくらいに、パートナーと本気でいろいろ話しました。

 

今では本当に笑い話になっていますが、

借金が発覚し、どんどん出てきて消費者金融があることを知った時、

あの恐怖心は私もある意味一生忘れることができません。笑

 

借金はお金持ちが便利にうまく利用するのは構いませんが、

お金がない人が借金なんて絶対にしちゃいけないんです。

簡単に分割、ボーナス、リボ払いができるようになってしまった

今の世の中を私はある意味恨みます。

金融知識のない若者が、これで人生狂うことになるかと思うと...

 

買いたい物があるときは、

お金が貯まってから買いましょう。

そして私のパートナーの元配偶者のような人が身近にいたら、

一刻も早く逃げましょう。

人生壊されます。本当に怖いです。

 

借金総額200万でよかったよ、ほんと。

数千万とかだったら、私もさすがにどうしていたか。

まぁ、今となれば「いろいろあったね~」のネタです。笑

 

それではまた。