やっておいてよかったこと【大型バイク編】

「やらなくて後悔するより、やって後悔したほうがいい」

誰が言った言葉かわかりませんが、よくこの類いの言葉を聞きます。

 

子どもの頃から憧れていることや、

いつか挑戦してみたいこと、

死ぬまでに行きたい場所。

人それぞれ質問されれば、何か1つくらいは出てくると思うのですが、

私にもいろいろとあるわけです。

 

その中で、高校生くらいからバイクに憧れていまして、

18歳で普通自動車免許を取得する際に練習する原付バイクですら

ワクワクして楽しくてたまらなかったくらいでして。

 

バイク好きの方ならご存じの方も多いと思いますが、

「CLUB HARLEY」という雑誌に当時よく出ていた女性モデルの

国井律子さんにものすごく憧れていたのです。

キレイで格好良くて大型バイクを乗りこなしちゃう国井さんは、

私の理想であり、それはもう夢中で雑誌を見ておりました。

 

ちなみに私の身長は158cm、この年代女子としては極めて平均。

大型バイクに乗るにはちょっと小さい。

アラフォーになった今でこそ、体重はある程度増えましたが(笑)

20歳そこそこの当時は40キロ代前半という痩せ型体型。

倒れた大型バイクを起こす身体じゃ、どう考えてもナイナイ。

でも、諦められなかったのです。

 

自動車学校へ行き、大型自動二輪の申し込みをしようとしたら、

教官から「まず中型二輪を取得してから考えた方がいいかも」と

私の体つきをみて、ある意味アドバイスをくださって、

私もいろいろ聞いてビビってしまい、まずは中型自動二輪に挑戦しました。

当時はネイキッド型が好きで、CB400を練習で乗れることが楽しくて、

気付けばあっという間に自動二輪の免許は無事取得できました。

 

その後、中古で知人から400ccのバイクを譲ってもらい、

練習していたのですが、

大型バイクを乗っている叔父とツーリングに行ったときに、

坂道、いわゆる峠というやつで、馬力の違いを思い知らされ、

とにかく運転が疲れ、神経をすごく使ったのです。

楽々とスイスイ峠を登っていく叔父を追いかけることに必死で、

「絶対にやっぱり大型免許取ってやる!」とこのとき思ったのでした。

 

そして間もなく、また自動車学校へ。

大型自動二輪を申し込むとき先生から

「ちょっとまずバイク起こしてみようか」と先にテストされ、

根性でCB750を起こし、つま先ギリギリ足が着くことも確認され、

無事に入校することができたわけです。

一言で言うと、この身体で大型自動二輪免許取得は簡単じゃなかったです。

でも、夢を諦めたくなかった。その一心でした。

 

そして無事免許取得。

お金も貯めて、憧れのハーレーダビッドソン

スポーツスター(当時100周年記念モデルでした)を取得し、

憧れのバイク乗り生活を始めました。

 

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このバイクは転けたら自分一人では起こせません。

足もギリギリ着く程度だったので、停車時はいつもドキドキ。

バランスを崩さないように、低速時はいつもヒヤヒヤ。

それでも、めちゃくちゃ楽しかったです。

 

ところがですね。

一年程乗ったところで、だんだん「満足」しちゃったんです。

夢だった大型のスポーツスターに乗れたってことで、

自分にもそれができたってことで、満足してしまったのです。

 

バイクって週1程度乗ってあげないと、エンジンかからなくなってしまったり、

とにかくですね、真冬の寒い日でも乗ってあげないといけないのです。

鼻水垂らしながら真冬にバイクを動かすたび、

私は「自分は心の底からバイク好きなのではなく、憧れだったんだ」と、

まあ悟ったというとおおげさですが、気付いたんです。

 

そしてバイク生活をお別れする決心をし、

スポーツスターを手放すこととなりました。

 

今でも春や秋の気持ちよい時季にツーリングしている人を見ると

めちゃ羨ましく思ったり、乗りたくなったりします。

でも、もうきっと自分でバイクを所有することはないと思います。

どうしても乗りたいときはレンタルとか、方法はあります。

 

でももし、あの時、バイク免許取得せず、

憧れのスポーツスターに乗らず諦めていたら、

私の憧れや夢は今でも心の中で悶々としていたと思います。

そして「やっておけばよかった」と思う日も絶対にあったと思います。

 

まだまだ私には沢山やっておきたいことがあります。

行きたい場所も多く、死ぬまでにやりきれるかわかりませんが、

この経験からも、やはり後悔するような人生は送りたくないと思います。

 

それではまた。