節約倹約の着眼点

2021年、世の中は科学の進化で本当に便利になりました。

素晴らしい発見があり、人類や地球に貢献できる商品もあれば、

より人が時間を節約し効率よくお金を稼ぐ時間を作るために、

考えられ発売されている商品もたくさんあります。

 

FIREに興味や関心がある多くの人にとって、

「節約」「倹約」って切っても切り離せない関係性にあると思います。

その、目的は何ですか?

そりゃ、少しでも早くFIREしたいからでしょ。

もちろんそんな回答が当たり前でしょうし、私自身も同感です。

 

ただ、30代の時に、節約倹約に対する着眼点が変わりました。

 

私の大好きな本『魂の退職』を書いた稲垣えみ子さんが、

東日本大震災をキッカケに節電を意識し、価値観が変わった経験を、

本当に面白おかしく表現され、着眼点は似ているとと感じるのですが、

私がなぜ節約倹約を意識しているかというと、

お金の無駄使いをしないことは当然のこと、もう一つは地球環境の為です。

 

あら、また偉そうに大きな事言っちゃって。

そう思われても構いません。

 

「プラスチック製品の使いすぎ」は留学時、日本と世界の違いを感じました。

フランスでは、バゲット(フランスパン)を購入する際、

紙ナプキン一枚、手で持つ部分を巻かれるだけで、直接手渡しです。

袋なんてありません。はだかのまま、家まで持って帰るのです。

私が当時留学していた国でも、マイバック、マイ箸、マイボトルは当たり前でした。

買い物時に過剰な包装はなく、非常にシンプルでした。

 

私にはどうしても忘れることのできない、

フランス人同級生F君のプレゼンがあります。

「週に一日お肉を食べずに地球を救おう」とかいうタイトルだった気がします。

その内容を簡単に書きます。

 

今現在も貧困の国では食べ物や安全な水がなく病気や餓死する子どもがいます。

しかし、裕福な国では毎日お肉を食べ、また廃棄食料も多い。

自国フランスを含め、我々先進国の人間はもっと現実を知るべきだ。

牛肉や豚肉を作るには、それなりの場所が必要になり、

森林を伐採し、養牛、養豚場が作られる。

そこでは毎日、清潔を保つために大量の水が使われる。

そして食肉を育てる為に、沢山の穀物が栽培され、動物に与えられる。

また、動物を運ぶために自動車を使い多くの二酸化炭素が排出される。

もし、動物に与える穀物を、人間に与えることができたら、

実は餓死する子どもがいなくなるってみなさん知っていますか?

養牛、養豚場の為に森林破壊され、地球環境は悪くなり、

そこに住んでいた多くの野生動物が死んでいることを知っていますか?

プラスチック製品で海が汚れ、海の生物が苦しんでる話も彼はしていました。

便利な電化製品、贅沢品、贅沢な食事は全て、

貧困国の犠牲の上に成り立ち、我々は本当に身勝手に生きているのだ。

 

衝撃的でした。泣きながら真剣に聞いていたのを覚えています。

彼はビーガンベジタリアンで、革製品等も一切持っておらず、

移動はいつも自転車で、服や体も天然石けんしか使っていませんでした。

もちろん洗濯機は使わず、手洗いで、電化製品は持っていませんでした。

ケチなのではなく、本当に地球に感謝し、地球を守りたい一心でした。

 

私ね、子どもの頃から節約倹約はまぁ当たり前の家庭で育ったので、

それなりに普通の人よりは身についていたと思います。

でも全て「お金の無駄使いをしない」ことが目的でした。

 

新たな電化製品ができ、例えばドラム式洗濯機なんて乾燥までしてくれて、

本当に家事の時短ができるし、私は決して反対してるわけじゃないです。

昔の私なら費用対効果を考え、共働きなら導入していた可能性もあります。

 

ただ、彼の話を聞いてからは、着眼点が変わりました。

地球は「太陽」という素晴らしいエネルギーを無料で与えてくれている。

その太陽を利用させてもらい乾燥させれば、無駄な電力は不要です。

太陽があり、風が吹き、地球は本当に無償で私たちを生かせてくれている。

 

彼は、このクラスのみんなが、週に1日でもいいから肉食をやめれば、

一人でも餓死する子どもを救えるかもしれない。

そう、涙ながらに訴えていました。

私も単純ですから、本当に彼の必死な心に感銘された一人です。

 

はい、私はもうずっとベジタリアンで、もう何年もお肉を食べていません。

彼のような厳格なビーガンにはなれませんが、極力意識はしています。

スマホなど、やはり便利なので使ってしまいますが、

(彼はスマホすら持ってませんでした。GAFAが大嫌いでした。笑)

地球温暖化のせいで、北極クマの生息地が減少している事実や、

いろんなことを教えてもらえたおかげで、本当に意識が変化しました。

 

「ぴか、この世の中の現実を知らなきゃいけないよ。

 自分の目でちゃんと確かめて、自分の頭でちゃんと考えるんだ。

 便利を疑え、常識を疑え、もっと地球や動物のことも考えてくれ。」

 

フランス人のF君にそう言われたのを覚えています。

 

つい、この便利で清潔な日本に住んでいると忘れてしまうこともあります。

でも、本当に裕福な国の人が、貧しい国の人から搾取しているんですよね。

同じ人間なのに、同じ命なのに。

そう思うと、やはり物を長く大切に使おうとか、

ゴミを減らして、プラ製品を極力やめようとか、

水や電気も大切に使おうって思えます。

それがまたFIREに必要な節約倹約にも大きく貢献しているわけです。

 

彼のようには生活できませんが、

彼が教えてくれたことは、私の価値観や人生を変えたことは事実です。

そんな出会いが留学の面白いところでもありますね。

 

それではまた。