アーリーリタイアに必要な要素

私は発達障害がわかって、リタイア準備をしたのではありません。

発達障害がわかったときに、リタイア準備は終盤でした。

だからラッキーなことに、無理せず会社員を辞めることができました。

 

そして、アーリーリタイアしたくて準備を始めたのではありません。

中学は不登校児で、高校も底辺レベルで卒業後はフリーター。

20代の頃の仕事は年収300万以下の仕事ばかりでした。

転職もたくさんし、バイト時代も長かったです。年収200万レベル。

そしてその頃は、それが続くと思っていました。

 

単純にそのままの収入として資産計算をしてみたら、

60歳の段階でほぼ貯金ができていないことがわかったのです。

焦りました。お金がなさ過ぎて泣きそうでした。

 

だからまず、思考を変えることにしたのです。

よくある自己啓発系の「思考は実現化する」というやつです。

 

一般的に、資産形成に必要なのは以下と言われることが多いです。

・収入を増やす(転職や副業)

・支出を減らす(節約、倹約)

・投資を継続する(最低20年以上)

 

私も、これに関しては人一倍にコツコツ積み重ねました。

すぐに収入を増やすことが難しいと思ったので、

倹約に努め、徹底的に固定費を減らし、毎月積立貯金から始めました。

そして余裕資金が100万円貯まってから、投資をスタートさせました。

それでも最初の1年でマイナス40万だった記憶があります。

それでも諦めず、自分に合う投資方法をひたすら探しました。

そして最終的に全世界インデックス投信の積立に今は落ち着いています。

 

ただ、これだけではアーリーリタイアは実現しないかもしれません。

私が思うに、上記3つの他に、以下の項目も必要かと思うのです。

 

・人と違うことを恐れない

・承認欲求や成長、成功を追い求めすぎない

・足るを知る精神を養う

・最後には行動力

 

アーリーリタイアは誰しもが幸せになる道ではありません。

正直、資産形成ができても、リタイア生活に向いてない人もいると思います。

また、家族や身近な人の理解を得ることも簡単でないことが多く、

私も母親の説得にはそれなりに時間を要しました。

 

肩書きもなくなり、ただの無職生活になるわけで、

例え1億あっても、お金が減っていくと心配になるのが人間の心理。

投資の場合は、暴落時には半分近くまで資産が減る覚悟も必要ですし、

貯金に頼っていたら、貯金が減っていく恐怖もあります。

全てがバラ色ハッピー!とはならないのが現実。

 

それでも、何より「自由」を得ることができます。

時間の自由。場所の自由。精神の自由。

これはお金には代え難い、人生で非常に貴重な物です。

 

自分にとって必要な物が何かを明確にし、

自分にとっての幸せが何かを明確にすることが、

まずは最優先かと思います。

 

私がアーリーリタイアの概念を最初に意識したのが30歳前後。

ただ、この頃はまだ1,000万円前後の資産しかなく、

(低収入でよくこれだけ貯めたとも思いますが)

思い切って自己投資をし外国語を学び、留学し大学に行った30代。

血の滲むような勉強を7年間ほど続けました。

ここからが大きな変化でした。

 

私が学んだ語学の需要は高く、

知り合った人からの紹介で通訳の仕事もたくさんしました。

好きなことが明確になればなるほど、物欲もなくなり、

お金を使うことがすごく減りました。

 

そしてアベノミクス。世界中で量的緩和

ずっと積み立ててきたゴールドが大幅に値上げ。

ある意味本当にラッキーでしたし、

運をつかめたのも、それまで膨大に勉強し損失も出しながら、

諦めずにチャンスを狙っていたからです。

チャンスが来たときに投資する資金もあった。

 

そこから10年、資産は約4倍近くに膨らみました。

やっと安定した平均並みの賃金も得られる会社に就職もできました。

さてこれからもっと頑張るぞ!目指せ1億円!

って時に、大きくつまづき、発達障害の発覚に至ったわけです。

 

私にとって、アーリーリタイアが選択できる術があったことは、

本当に幸運でした。

私ひとりだけなら、家賃込み1ヶ月10万円もあれば豊かに暮らせます。

正直10万円も必要ないんじゃないかと、最近は思います。

10万円で豊かに暮らせる生活を手に入れたのも自分です。

きっと世の中の多くの人は「そんな貧しい生活嫌」と思うかもしれませんが、

私はもう欲しい物がなく、全て満たされているのでお金をあまり使いません。

大好きな本も、図書館に行けば読み放題です。

 

人それぞれ満足できる生活は違います。

ただリタイア生活で本当に思うことは、

最低限の暮らしで豊かと思えるマインドを育ててよかったということ。

これは試行錯誤しながら、育てていく価値が非常に高いものです。

 

隣の芝は青く見えません。

私は自分の好きな物、必要な物さえあればそれでいいから。

 

それではまた。