遺産で3,000万相続した従兄弟のその後
私の叔父の1人に、50歳でFIREした人がいました。
会社を経営していましたが、持病もあり、経営も困難になり、
およそ1億の金融資産でリタイアしたと聞いています。
その後叔父は余生を楽しむためレクサスやBMWを購入し、
好きなお酒も楽しみ、旅行も楽しみ、64歳で人生の幕を閉じました。
叔父と時々話していましたが、
資産の一部をおよそ3%弱の利回りの金融商品を中心に運用しており、
あとは預金をくずしながら生活を楽しんでいました。
今思えば、こんな身近にFIREした親族がいた!と、
私がアーリーリタイアを考えるのも特別な事じゃなく、
ごくごく自然な流れだったかもしれないと、叔父を懐かしく思います。
その叔父には子どもが2人おりました。(私と年齢が近い2人です)
奥さんは40代で亡くなっており、相続人はその2人のみ。
叔父が他界した時は約6,000万の金融資産があり、
3,000万ずつ相続したそうです。
当時、2人のいとこは30代前半。
突然3,000万という資産を相続し、どうなったでしょうか。
上の子は、残念なことにすぐ新車を購入してしまいました。
生活も派手になり、その3年後に、また分不相応な新車を購入し、
昨年勤めていた会社を辞め、ネットワークビジネスを始めましたが、
どうやら結局うまくいかず、また再就職したそうです。
私が想像するに、既に半分の資産は使ってしまったと思います。
口は達者だけど、口だけで行動しない性格。
収集癖があり、部屋は物に溢れ、整理整頓ができない上の子。
恐らく、上の子は今後も資産を食い潰していき、
10年後には全て使い果たしてしまうのではないかと思います。
下の子は、子どもの頃から自立心が強く努力家でした。
大学卒業後は、地元を離れ真面目にコツコツ働いています。
相続した遺産はリスク商品には投資してないそうですが、
iDeCoやつみたてNISAはしっかりとやっていて、
下の子は自分の貯金も合わせると、5,000万弱はもう持っています。
2人とも30代後半でまだ独身ですが、
同じ兄弟でも資産額でこれほど大きく差が開いてしまっています。
若くしてちょっと大きな金額を相続することにより、
1人は更に怠惰になり、物を増やし、あっという間に資産を食い潰し、
1人は変わらず勤勉で、親の資産以外にもしっかり運用しており、
もしかしたら40代でFIREも可能になるかもしれないレベル。
遺産相続にしても、宝くじにしてもそうですが、
お金とどう付き合うかによって、人生は二極端に分かれます。
自力でFIREできる人は、その金融資産を築くまでに、
他の人とは違う工夫や努力を20年~30年単位で継続できる人で、
すでにお金と上手に付き合う知性が身についていると思いますが、
そんな知性がないまま多額の金額を手にしてしまうと、
本当にあっという間にお金は消え、逆に不幸になってしまう。
資産を減らさず増やし続けるということは、
特別な才能ではなく、地道な習慣の積み重ねなの結果なのです。
20年も30年も、そんな生活を継続できるということも、
もしかしたら一つの才能と言えるかもしれませんが、
いったんそのサイクルを手に入れると、継続することはたやすい。
ポイントは20代~30代前半に大きくあると感じます。
収入以内で生活し、貯蓄率20~30%以上。
収入が増えても生活レベルはそのまま維持できるか。
それが、倹約生活を身につけ、それを習慣にするコツで、
見栄の世界から離れ、足るを知る精神を養うコツでもあります。
上場企業など高収入な企業で働いていれば、
資産運用をそれほどしなくても、貯蓄だけで資産を築ける可能性もある。
だとしても、上記の習慣が何より大切で、最大の分かれ道です。
20代一番お金を使いたい時期に、それを乗り越えられるかどうか。
ほとんどの人が、やはりお金を使ってしまうからこそ、
アーリーリタイアは夢で終わってしまうのが現実なのでしょう...
それではまた。
興味のある方はこちらの関連ブログもどうぞ
↓